今回は自作曲の紹介ではなく「古楽(Early music)のすすめ」です。
タイトルに旧漢字を使ったのは古楽ということで漢字も古めかしく =^・・^=
意外と知られていないリコーダーのこと。
リコーダーはバロック・フルート(昔の義務教育の音楽の教科書にブロック・フルートという記載もあったけどバロックの音訳を間違っただけ?)とも言い、バロック時代にフルート(イタリア語:Flauto=フラウト)といえばこの楽器を指しました。
では、現在のフルートを何と言ってたかといいますとFlauto traverso(フラウト・トラヴェルソ)と言っていました。traversoというのは横型のという意味で、まさに横型フルートです。
ヴィヴァルディのリコーダー協奏曲も正しくはフルート協奏曲Concerto per Flauto)となっていて、当然、縦笛なのです。
横笛用の曲ではきちんとFlauto traverso またはTraverso と明示されています。
最近これ等の曲やバッハの曲などでリコーダーがよく使われるのは縦型と横型ではリードの形状も異なり響きも異なってるからでしょう。
古典派あたりから縦笛が衰退して見られなくなったため横笛をフルートと呼ぶようになったのですが、近年、古楽ブームによって縦笛が再び使われるようになったため、コンサートなんどでの古楽では聴衆が「え?フルートなのにリコーダー?」って驚くかもしれません。(゚Д゚)アラマ
弦楽器でも
似たような誤解はヴィオラもそうで、ヴァイオリン属と思っている方が多いですが、ヴィオラ属でして別系統です。
よくヴィオラ・ダ・ガンバ(弦は6本)の為の作品で現在の演奏ではチェロ(弦は4本)で代用されますが、この2つの楽器は弦の本数や調弦も異なるので響きが全く違います。
当時使われていたの楽器(古楽器やピリオド楽器と言います)での演奏こそ、当時の響きのを再現できるでしょう。
バッハ ブランデンブルク協奏曲第5番 ニ長調 BWV1049
各パート一人ずつという当時の編成は、現在の多人数での演奏よりも曲が美しくダイナミックに聴こえます。
パッヘルベル カノン
楽譜は3つのヴァイオリンと通奏低音の4段しかありませんが、通奏低音部には低音楽器と和音楽器をあてます。これ等の楽器群の編成は演奏者の自由なのでこの動画では低音楽器にチェロ、和音楽器にオルガンとリュートを使っています。(一つ上の動画、ブランデンブルグ協奏曲ではチェロとヴィオローネとチェンバロ)
通奏低音の楽器の選択によっては演奏の色彩を大きく豊かに変えるのでバロック音楽の魅力の一つです。
おまけ:楽譜Kanon_und_Gigue.pdf
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